皆様本当にどうもありがとうございました!

左より東京カルチャーカルチャー・テリー植田さん、水族館プロデューサー中村元さん、そして私まんじまる。
ついに「水族館ナイト」シリーズも第3弾!開催を祝ってみんなでカンパ〜イ♪(青いカクテルは今回のカルカルオリジナル限定ドリンクの「アクアブルー」です)

今回はスペシャルゲストとして山形県より鶴岡市立加茂水族館の村上龍男館長が参戦。登場と同時に館長さんより中村さんに超キョーレツな爆弾メッセージがあり、場内騒然!中村さん大ピン〜〜チ!!
その内容は以下のレポートにて!


水族館の楽しい写真をバックに、中村さんが「個性」を熱く語ります!
第一部はおなじみの「中村元さんの水族館文化論トーク」。今回はサブタイトルが「やっぱり個性でしょ」 ということで、最初は水族館の個性から入り、続いて動物の個性、そして最後は人間の個性へとつながる、またまた中村さんならではの壮大なスケールのトークとなりました。
まずは水族館の個性から語られたわけですが、中村さんからいきなりの大胆発言!「水族館なんてどこも同じやん」えぇ〜っ!?それじゃ話が終わってしまうのでは〜!?
中村さん曰く、従来の水族館は他の水族館と差別化を図るための方法は、他よりも大きい水槽を作るとか、他では飼育していない珍しい生き物を展示するとかの方法が主流だったようで、結局一つの水族館がその方法で話題を集めれば、どこも同じような大きい水槽を作るし、同じ生き物を飼育しはじめる。で、結局日本中どこも同じような内容の水族館ができてしまったというわけです。それでは個性が生まれるはずはありませんね。
しかしスペースや予算に余裕が無く、そのような大きな水槽を作ったり、珍しい生き物を入手するようなことができないところはどうすればいいのか。その時に「初めて個性が生まれる!」のです。
例えば今回中村さんが取り上げた水族館は「二見シーパラダイス」(こちら参照)。アシカショーステージはあるもののセイウチ、ゾウアザラシたちのショースペースが無い。しかしスペース的にも新設は無理。ではどうすればいいかということで考え出されたのが、お客さんの観覧スペースにシートをひいて仮設ステージを作ってしまうという方法!私も実際このショーを見たことがありますが、ショーの開始前になるとスタッフたちがタタタとやってきて、シートを広げるとあっという間に立派なステージの出来上がり。そして巨体のセイウチやゾウアザラシがすぐ目の前をのっしのっし、体にタッチや一緒に記念写真などふれあいし放題!ほんとビックリですよ!
こうして二見シーパラダイスは今までどこも思いつかなかった展示方法を生み出し、一躍人気水族館の仲間入りをしたのです。(現在のふれあい型展示の元祖!)つまり「追い込まれた時にこそ、初めて素晴らしい個性」が生まれるのです!
続いて動物の個性へ。もちろん話題の中心は海獣たち。まず海獣たちの先祖は元々陸上で暮らしていた馬の仲間の一種で、陸上での過酷な生存競争に負けて、海へと生活の場所を変えたそうです。いわば「負け組」。しかし海での暮らしに適応できるような素晴らしい進化を遂げました。漫画とかだと、優秀なキャラ、強いキャラがさらにパワーアップするようなイメージがありますが、現実世界での進化は「弱者こそがスゴイ進化をする」のですね。例えばサメは古代からあまり姿を変えていないそうですが、それは強者であるので進化する必要がないからなのです。
そして最後は人間の個性の話。ここでは中村さん自身の体験を踏まえてお話をされました。初めて水族館で働き始めた頃、しばらくの間は自分はここでいったい何をすればいいのか模索の時代だったそうです。周囲の人間は魚の名前などスラスラ言えるような人ばかりで、自分は全く魚の名前なんて知らないし、ずっと落ちこぼれの気分だったそうです。しかし前回のトークライブでも話題に出ましたが「ウミガメの解説」(こちら参照)などのエピソードを通じて、別に魚の名前なんて知らなくてもお客さんを楽しませることはできる、自分がやることはこれだ!と現在の水族館プロデュースの道に。自分の個性を知り、それを伸ばす事が成功につながるのです。
ちなみに私が中村さんよりいただいた言葉は「君はこの道選んでよかったね。フツーの会社員とか到底無理だから・・・」はい、たしかにその通りです・・・。

第二部は「世界一のクラゲ水族館」鶴岡市立加茂水族館の村上龍男館長が登場!今回はクラゲ写真家である館長さん撮影によるクラゲの写真もたっぷり紹介させていただきました。
今回はクラゲのようにふわふわ〜とした癒し系トークから始まるのかと思いきや、なんといきなり館長さんより中村さんへ超キョーレツな爆弾メッセージ。「今から10年前に中村さんが加茂水族館に来られて、その時見た感想を、どこも評価するとこなんて無い、無くてもいいような水族館だ、って書いてたんですよー!」どっひゃ〜っ!中村さん、スゴイこと書いちゃってたんですねえ〜〜!館長さんの超ド級の先制パンチにさすがの中村さんももう大慌て。衝撃の第二部のスタートとなりました。
しかし実際中村さんが初めて訪れた10年前の加茂水族館の状況は惨憺たるもので昭和50年代後半から客足がどんどん落ち込み、最後の手段として莫大な借金までしてラッコの展示をしたものの全く集客効果がなく、ついに平成9年には入館者も年間10万人を切ってしまい、本当にどん底でした。館長さんもその頃中村さんの文章を読んで「ああやっぱりこう思われているんだ・・・」ともう奮起する気力すら起きなかったそうです。
「何とかしてお客さんに来てもらおうと、ラッコも入れた、カワウソも入れた、ピラルクーも入れた、昔はサル山やアライグマまでいた。しかしどれも一時しのぎ的なものでちょっと伸びてもまた翌年にはガクッと客足が減り、効果がなかった」とかなり迷走状態を続けていたようです。つまり中村さんが第一部で語られたように当時は「いろいろなものを取り入れすぎて、個性の無い水族館」になっていたのかもしれませんね。

加茂水族館の危機を救ったサカサクラゲ。クラゲは神様からのプレゼント!
しかし加茂水族館はそのまま終わりませんでした!そこに神様が舞い降りたのです!
そのどん底の平成9年、もう来年は閉館だな・・・と覚悟を決めていた時、サンゴ礁の水槽に見慣れない小さな生き物を発見。なんだこりゃと思ってそのまま育ててみたらなんとそれはサカサクラゲでした。サンゴにサカサクラゲの卵が付着していたんですね。そしてそれを展示してみたらお客さんがとても喜んでくれたそうです。
それまでの常識ではクラゲの飼育はひじょうに難しいものと思われていましたが、こうしてサカサクラゲの飼育にも成功した、もしかしたらクラゲの展示ができるのでは、きっとこれは天から神様が与えてくれたプレゼントだと思い、再奮起したそうです。ただもちろんその道は簡単なものではなく、どん底の時代でまともな研究のための設備など整えられるわけもなく、顕微鏡もないのでビーカーに入った小さな卵を肉眼で確かめながら、クラゲ飼育に必要な冷却機もいらなくなった冷蔵庫をもらって代用したりして、毎日苦労の連続でした。しかしクラゲで水族館再生、その心意気でスタッフ一丸となって頑張り続けたそうです。そしてクラゲ展示を通じて再びお客さんも増え始め、平成12年にはクラゲ飼育日本一を達成、クラゲ展示室クラネタリウムもオープン、「日本一のクラゲ水族館」として見事甦ったのです!

ノーベル賞で一躍スターとなったオワンクラゲ。それにまつわるいろいろなエピソードを披露。
そして現在は展示種類も常時40種類以上と「世界一のクラゲ水族館」として海外からも注目される水族館に。あのモントレー水族館からも視察に来られたそうです。
最近では昨年オワンクラゲの研究によってノーベル賞を受賞された下村脩先生より直々に国際電話があり、オワンクラゲの発光の方法を伝授され、見事オワンクラゲの発光実験に成功。オワンクラゲの美しい蛍光グリーンの光がクラネタリウムに灯りました。
現在加茂水族館のクラネタリウムでは、再生のきっかけとなったサカサクラゲ等一部をのぞき、メインは庄内加茂海岸のクラゲを展示しています。館長さんの写真集「山形加茂海岸のクラゲ」を見ると、加茂海岸のクラゲだけでも50種類以上紹介されていて、他の水族館では見たことのないクラゲばかり!「最近はブルージェリーやシーネットルなど海外のクラゲが人気あるけど、やはりここでは日本の海を見せたい。日本の海だけでもこんなに面白いクラゲたちがいっぱいいる!」先日改めてクラネタリウムを訪れましたが、日本の海のクラゲたちの姿に感動。とても素晴らしいこだわり展示です。
ちなみに下村先生のノーベル賞受賞で一気に話題になったオワンクラゲもそれまではほとんどの水族館もノーマークで展示されていませんでした。ノーベル賞のクラゲといえばみんな見たくなるのが人情で、各地の水族館に問い合わせが殺到したそうですが、ほとんどの水族館で展示の用意ができなかったそうです。しかし日本のクラゲにこだわり続けていた加茂水族館はオワンクラゲを常時飼育しており、全国より多くのお客さんが見にきてくれたそうです。そこでオワンクラゲの展示を独占してしまうのではなく、他の水族館より展示用にオワンクラゲを貸してほしいと要望があれば、無償で提供までしたそうです。辛酸をさんざん味わってきたからこそ、こういう時は自分たちでできることがあればフォローし合いたかったとのことでした。素敵ですね。

エチゼンクラゲ定食。クラゲ生春巻き、クラゲ刺身、クラゲおひたし、クラゲ汁、クラゲゼリー・・・、まさにクラゲづくし!
さて現在の「世界一のクラゲ水族館」として有名になったのは、クラゲ展示数世界一を達成したということだけが理由なのではありません。水族館マニアの間ではたしかに「加茂のクラゲ展示がスゴイ!」と話題になってましたが、まだまだ一般的には知名度が低いのが現実でした。
そこで館長さんが考えたのがクラゲを見るだけでなく、「食」でもその魅力をアプローチしたらどうかということ。平成12年に早速「クラゲを食べる会」を企画し、エチゼンクラゲやスナイロクラゲを使ったユニークなクラゲオリジナルメニューを開発して紹介したところ大ヒット!さらに翌年エチゼンクラゲの大量発生がニュースで話題になると「あのエチゼンクラゲを食べている水族館がある!」として連日ニュースに取り上げられ一気に全国区に。そして本格的に「クラゲアイス」を発売したところこれも大ヒット!以後「エチゼンクラゲ定食」「クラゲラーメン」「クラゲウインナーコーヒー」「クラゲコーヒーゼリー」などじゃんじゃんクラゲを使った人気メニューを生み出しています。
「せっかく加茂まで来たのに、普通のカレーとかラーメンとか食べたんじゃおもしろくないでしょ。ぜひ皆さんクラゲを食べてください!」

さらに新メニューを続々開発中!
館長さんは日夜新商品開発に取り組んでおられます。ものすごいバイタリティですね。
こちらはなんと本物のクラゲをそのまま寒天で固めた「活き作りクラゲ寒天」!ヤングマガジン連載中の「奇食ハンター」の山本マサユキさんもこれにチャレンジしていましたが、さすがにかなりヤバイようで・・・。これはまだ商品化には時間かかりそうです・・・。

こちらも新しく開発中のクラゲジャム。先日内山君が食べて見事KOされたそうです。山本さん、これ次回の奇食ハンターのネタにどうでしょうか?

おぉ〜!ついに「水族館ナイト」でも実食が!
今までカルカルでは「食べ合わせ」や「缶詰」などの実食体験イベントが開催されましたが、ついに「水族館ナイト」でも実食体験登場!
今回は館長さんより、加茂水族館で販売中のオリジナルお菓子「クラゲ入りまんじゅう」「クラゲ入り羊羹」「クラゲ入りカステラ焼き」をご提供いただき、お客さんにもご試食いただきました。餡子の中にクラゲのツブツブが入って新食感でしたよ。

ついに「クラゲ入りまんじゅう」が世界的デビュー!!
今年3月に東京国際フォーラムで開催された下村先生の講演会に館長さんも出席され、その会場でもこのクラゲ入りのお菓子は大々的に紹介されて大反響をいただいたそうです。思わず下村先生もクラゲ入りまんじゅうの写真にじ〜っと見入るほど。他の出席者は世界的に有名な研究者の皆さんばかりで自分なんて場違いじゃないのかとずっとドキドキしていたそうですが、人々の歓声を聞いて今まで自分が進んできた道は間違っていなかったと、とても嬉しかったそうです。
次は宇宙一のクラゲ水族館ですね!館長さん!
というわけで、今回も大盛り上がりの「水族館ナイト3」。まさにいろんな「個性」が大爆発の素晴らしい一夜となりました。
また第4弾を10月に開催予定です。昨年10月に第一弾を開催してから次回でちょうど一周年!一周年記念にふさわしくドッカ〜〜ンとさらに大、大、大爆発な内容でお送りしたいと思いますので、次回もどうぞよろしくお願いいたします!
「水族館ナイト3」ライブレポート紹介!
★東京カルチャーカルチャー公式サイト・ライブレポート
★ご来場された方々のライブレポート
monksiiru(もんくしーる)の日記(monksiiruさん)
皆様どうもありがとうございました!

